成長期の子供に対して、歯並びはどのように影響がありますか?

東京護国寺駅の歯医者さん、ミューズ矯正歯科です。
今回のテーマは「子供の歯並びの問題」です。
矯正治療は子供でも大人でも行えますが、子供の時に行った方が良い治療です。

と言うのも、子供は年齢的に成長期にあたるため、歯並びが悪いことが成長期においてマイナスの影響をもたらしてしまうからです。そこで、ここでは子供の歯並びの問題について説明していきます。

顎の成長への支障

子供は大人になるまでに身体の全てが成長していきますが、歯並びが悪いと顎の成長に支障をきたします。歯並びが悪い…つまり歯列不正があると正常な位置で噛めなくなってしまい、顎が曲がった状態で成長してしまう可能性があるのです。

歯並びの悪さが成長期において直接支障をきたすのは顎ですが、このように顎が曲がってしまえば顔の輪郭も歪み、見た目が悪くなってしまうでしょう。このため、子供の歯並びの悪さは将来の自分の見た目において大きなマイナス影響をもたらすのです。

学力への影響

親なら子供の学力が気になると思いますが、歯並びの悪さは学力にも影響するとされています。最も、歯並びを改善すれば学力が高まるわけではないので、その点は間違った解釈をしてはいけません。ただ、しっかり噛めることで瞬時の判断力や思考力を養えると言われているのです。

こんな有名な研究があることをご存じでしょうか。「かたい物を食べ続けたネズミの集団とやわらかいものを食べ続けたネズミの集団、それぞれのネズミの集団に迷路を通過させ、早く迷路を通過させることを競わせる」

…この研究の結果、何度試してもかたい物を食べ続けたネズミの集団の方が早く迷路を通過するのです。この研究から、かたいものを食べてしっかり噛む力を得たネズミの方が、迷路を通過する上で必要な判断力と思考力に長けているということが分かるのです。

歯並びの悪さで起こる問題

歯並びの悪さは、成長期の子供において顎の成長の支障になるわけですが、そもそもそれ以前に歯並びが悪いこと自体が原因で様々な問題が起こります。

噛み合わせが悪くなる

正常な噛み合わせは、正常な歯並びでなければ再現できません。このため、歯並びが悪いと噛み合わせが悪くなります。

虫歯になりやすい

歯並びが悪く凸凹していれば、歯磨きがしづらくなります。そうなると磨き残しが増えてプラークが蓄積され、虫歯になるリスクが高まります。

見た目が悪くなる

歯並びが悪ければ、口元の見た目が悪くなります。さらに噛み合わせが悪いことで顎が変形し、顔の輪郭も歪んで見えてしまいます。

小児矯正のメリット

矯正治療は大人になってからでもできますが、子供の時に行った方が良いとされています。その理由の1つは、今回のテーマでもある成長期が関係してきます。成長期に矯正治療を行えば、それを利用した治療計画が立てられます。

その結果、顎の成長を正常に促進させ、正常な位置に永久歯が生えてきやすくなります。そうすると歯を並べるためのスペース作りにも余裕ができ、非抜歯で矯正治療を行いやすくなります。また、子供の時は歯が動きやすいため、歯が動く痛みを感じにくいのも小児矯正のメリットです。

歯並びや噛み合わせに影響する日常の癖

子供の癖の中には、歯並びや噛み合わせにマイナスの影響を与えるものがいくつかあります。このため、子供の歯並びや噛み合わせを軽視するとそういった癖を見過ごすことになり、結果的に子供の歯並びや噛み合わせが悪くなってしまいます。

例えば頬杖やうつ伏せ寝は、顎に負担をかけることになって噛み合わせが悪くなります。また、舌で歯を押し出すような癖を持続的に行うと歯が動き、歯並びも噛み合わせも悪くなります。ちなみにこれは子供に限ったことではなく、大人もこのような癖を行うと歯並びや噛み合わせに影響します。

こうした癖がある場合、矯正治療を行っても癖が続けば再び歯並びも噛み合わせも悪くなるため、矯正治療とあわせて癖の改善もしなければなりません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、子供の歯並びの問題についてまとめます。

1. 顎の成長への支障 :正常な位置で噛めなくなり、顎が曲がった状態で成長する
2. 学力への影響 :しっかり噛めることで、瞬時の判断力や思考力を養えると言われている
3. 歯並びの悪さで起こる問題 :噛み合わせが悪くなる、虫歯になりやすい、見た目が悪くなる
4. 小児矯正のメリット :非抜歯で矯正治療を行える可能性が高くなる
5. 歯並びや噛み合わせに影響する日常の癖 :頬杖、うつ伏せ寝、舌で歯を押し出す癖など

これら5つのことから、子供の歯並びの問題について分かります。
歯並びを単に審美性だけの問題と捉えてはならず、成長期に影響することを知っておきましょう。
歯並びが悪ければ正常な位置で噛めなくなり、顎が曲がって成長してしまう可能性があります。
そうなると見た目が悪くなりますし、歯並びや噛み合わせの悪さが健康面においてもマイナス影響をもたらします。