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3才で受け口ですが、いつから小児矯正治療が必要ですか?

2018年06月15日

東京護国寺駅の歯医者さん、ミューズ矯正歯科です。
今回のテーマは「子供の受け口の問題」です。
受け口とは、噛み合わせた時に上の前歯よりも下の前歯が出ている状態です。

この状態だと見た目が悪くなるのはもちろんとして、健康面においても様々な問題が生じます。
改善には矯正治療が必要なのですが、子供の受け口の場合は治療のタイミングに迷うことでしょう。
そこで、受け口改善を目的とした小児矯正について説明していきます。

受け口を改善するための小児矯正のタイミング

受け口を改善するために小児矯正を行う場合、そのタイミングとしてベストなのは3歳の時期です。
これについて説明すると、そもそも幼児期の受け口は自然治癒が見込まれると言われており、
2歳の時点で受け口だった子供はおよそ50%の確率で自然治癒によって改善されたデータがあります。

しかし、3歳の時点で受け口の子供はその確率が大幅に減少しているのです。
つまり、3歳の時点で受け口だと自然治癒の見込みが減少するため、
小児矯正のタイミングとしてはその時期…つまり自然治癒が見込みにくくなる3歳の時期がベストです。

もちろん、2歳の時点で小児矯正を行って受け口を改善することは可能です。
しかし小児矯正は費用が高く、自然治癒で改善される問題ならそれに期待した方が良いでしょう。
このため、自然治癒が見込める2歳までは小児矯正による受け口改善は保留すべきと考えられます。

受け口になる原因

受け口というのは偶然ではなく、原因があるために起こる症状です。
主な原因として次の3つが考えられます。

遺伝

顔は親に似るというのは誰もが知っていることですが、正確には噛み合わせや歯の大きさや形も似ます。
このため、親が受け口の場合は遺伝によって子供も受け口になりやすいのです。
それに加えて舌の位置や癖などの問題が加わると、子供の受け口はより悪化してしまいます。

口呼吸

口呼吸をしていると、鼻が機能していない状態になります。
要するに鼻を使用しない状態になるのですが、身体の器官は使用しないと小さくなっていきます。
このため鼻を使用しないことで鼻の骨を一体化している上顎が小さくなり、受け口になりやすいのです。

舌の位置

舌の位置が低く、なおかつ下の歯の裏側にある状態だと受け口になる可能性が高くなります。
これは舌の位置が低いことで舌によって下の前歯を押し出してしまうためで、
その影響で下顎と下の前歯だけが成長する…すなわち前歯が受け口になるのです。

受け口によって起こる問題

受け口は虫歯や歯周病と違って病気ではありません。
このため、子供の受け口を問題視せずに小児矯正を行わない親も少なくありません。
確かに小児矯正は費用が高額なため、歯科医としても気軽にすすめられる治療ではありません。
しかし、受け口を改善しないと次のような問題が起こります。

・顔の見た目が悪くなる
・噛み合わせが悪くなるため顎関節症になるリスクが高まる
・歯と歯の間や噛む面に隙間が生じることで、プラークが溜まって虫歯や歯周病になるリスクが高まる
・噛み合わせのバランスが取りづらいため、虫歯治療の際に詰め物や被せ物が外れやすくなる
・「サ行」や「タ行」の発音がしづらくなる

受け口を改善できる矯正装置

実際の歯並びの状態、または歯科医院によって使用する矯正装置は異なりますが、
小児矯正で受け口改善を目的とした場合、使用する矯正装置は「FKO」や「リンガルアーチ」が挙げられます。

FKO

「エフカーオー」と呼び、他にも「アクチバトール」と呼ばれることもあります。
取り外し可能なため好きな時に外せますが、治療の成果を得るには1日10時間以上の装着が必要です。
このため、元々の睡眠時間が10時間以上の子供の場合は就寝時だけの装着で問題なく、
日常生活では矯正装置を外したまま過ごすことも可能です。
子供が自分で外すことも可能なため、FKOを使用した小児矯正では子供の協力も欠かせません。

リンガルアーチ

受け口の改善だけでなく、永久歯の生える隙間を作る効果もある矯正装置です。
歯の裏側から金具をつけて歯を動かせますし、その位置で固定することも可能です。
自分で取り外しできないため食事を不自由に感じますが、装着による食事制限は特にありません。
ただし、あまり固いものやくっつきやすいものを食べるのは控えた方が良いでしょう。
リンガルアーチは装着し続けることになるため、歯磨きをしっかりしないと虫歯になってしまいます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、子供の受け口の問題についてまとめます。

1. 受け口を改善するための小児矯正のタイミング :自然治癒の見込みが低くなる3歳がベスト
2. 受け口になる原因 :遺伝、口呼吸、舌の位置
3. 受け口によって起こる問題 :顔の見た目が悪くなる、顎関節症になるリスクが高まるなど
4. 受け口を改善できる矯正装置 :FKOとリンガルアーチが一般的

これら4つのことから、子供の受け口の問題について分かります。
子供の頃から矯正治療を行うのは早すぎると思うかもしれませんが、
時期としては大人になってからよりも子供の時に矯正治療をした方が多くのメリットがあります。
受け口においてもそれは同様で、子供の受け口に悩むなら3歳をめどに小児矯正を検討しましょう。