小児矯正を希望する場合、治療にどれくらいの期間が掛かりますか?

東京護国寺駅の歯医者さん、ミューズ矯正歯科です。
今回のテーマは「小児矯正の治療期間」です。
矯正で誰もが気になるのが費用と治療期間だと思います。

そして、ここでは矯正の治療期間をテーマにしてお話をしていきます。
さて、矯正の治療期間が気になるのは大人だけではなく、小児矯正にも同じことが言えるでしょう。
このため、今回は矯正の中でも小児矯正に限定してその治療期間についての説明をしていきます。

「治療期間が長い」の意見と「治療期間が短い」の意見

既に小児矯正の治療期間を調べた人であれば、歯科医ごとで回答が異なる点に気づいたかもしれません。
例えばいくつかの歯科医院のWEBサイトで小児矯正の治療期間について調べた時、
あるサイトでは「治療期間が長い」と回答しているでしょう。

しかしその一方で、別のサイトでは「治療期間が短い」と回答されていることがあるのです。
まずこうした回答の違いが生まれる理由と正しい回答について説明します。
小児矯正の場合、第一期と第二期の2つの期間に分けた治療方法を導入しています。

具体的な治療内容や期間は以下の項目で説明しますが、
流れとしては第一期治療を終えた後に第二期治療にすすむことになります。
ここで問題なのは、第一期治療を終えてから第二期治療を始めるまでに待ちの期間があるということです。

単純に治療した期間の長さ…つまり第一期治療と第二期治療のトータル期間は、
大人の矯正治療などのケースと比較してもそこまで長くはありません。
しかし、第二期治療をはじめるまでの待ちの期間まで含めて計算すると、治療期間は長くなるのです。

つまり、「第一期治療+第二期治療=治療期間」と捉える歯科医は治療期間が短いと答えますし、
「第一期治療+待ちの期間+第二期治療=治療期間」と捉える歯科医は治療期間が長いと答えるのです。
これが「治療期間が長い」と「治療期間が短い」の回答が混在している理由です。

小児矯正の治療期間(第一期治療)

さて、ここからは具体的に小児矯正の治療期間について説明していきます。
まず第一期治療ですが、この時の治療期間は一般的に1年~1年半ほどになります。

この段階では乳歯と永久歯が混ざった状態になっているため、
今後生えてくる永久歯が正常に生えそろうために顎の成長やバランスをコントロールしていきます。

基本は永久歯が正常に生えてくるためのスペース確保ですね。
乳歯を動かしてスペースを確保して、そのスペースに永久歯が生えてくるようにするのです。

小児矯正の治療期間(第二期治療)

第二期治療は、顎の成長が終わり永久歯も生えそろった後で行います。
例え第一期治療を終えても、顎の成長が終わって永久歯も生えそろわなければ第二期治療は開始できません。

このため、人によっては第二期治療を開始するまで数年待つケースもあります。
ちなみに第二期治療は基本的に大人の矯正治療と同じで、ワイヤー矯正などの方法で行います。

治療期間は一般的に1年半~2年半ほどとなりますが、
第二期治療が不要と判断された場合はこの治療は必要なくなります。

トータルの治療期間のまとめ

歯並びの状態や治療の成果は人によって異なるため、
以下で紹介するトータルの治療期間はあくまで目安として参考にしてください。

・第一期治療…1年~1年半
・第二期治療…1年半~2年半

これらの期間を足し算すると、小児矯正の治療期間は「2年半~4年」が目安ということになります。
そして、第二期治療をはじめるまでの待ちの期間まで含めた場合、治療期間はさらに長くなります。
ちなみに第二期治療が不要と判断された場合においては、「1年~1年半」が治療期間になります。

小児矯正を行うメリット

大人になってからでも矯正は可能ですが、
子供の頃に小児矯正を行っておくと3つのメリットがあります。

メリット1. 抜歯しないで矯正できる可能性が高い
小児矯正では乳歯の段階で永久歯が正常に生えるためのスペースを確保できるため、
永久歯を抜かなくても良くなる…つまり抜歯しないで矯正できる可能性が高くなります。

メリット2. 後戻りを最小限に抑えられる
矯正で動かした歯は、やがて元の位置に戻ろうとします。
これを後戻りと呼び、矯正治療後は後戻りを防ぐために保定装置の装着が必要です。
しかし小児矯正で歯並びを改善すれば、この後戻りを最小限に抑えることが可能です。

メリット3. 大人になってから歯並びの悪さが気にならない
誰もが大人になると見た目を気にするようになりますが、
大人になってから矯正すると矯正装置の見た目が気になりますし、歯並びが改善されるまで時間が掛かります。
その点、小児矯正をしておけば大人になった時に綺麗な歯並びの自分がいるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、小児矯正の治療期間についてまとめます。

1. 「治療期間が長い」の意見と「治療期間が短い」の意見 :待ちの期間を含めるか含めないかの見解の違い
2. 小児矯正の治療期間(第一期治療) :一般的に1年~1年半ほど
3. 小児矯正の治療期間(第二期治療) :一般的に1年半~2年半ほど
4. トータルの治療期間のまとめ :一般的に2年半~4年ほど
5. 小児矯正を行うメリット :抜歯しないで矯正できる可能性が高い、後戻りを最小限に抑えられるなど

これら5つのことから、小児矯正の治療期間について分かります。
第一期治療の始めから第二期治療の終わりまでの期間で考えると、
待ちの期間が生じる分治療期間は長くなります。
とは言え、実際に治療を行う期間自体は大人の矯正とそれほど変わりません。