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院長ブログ

矯正治療をしても、元に戻ってしまうことがあると聞きますが?

2018年02月10日

東京護国寺駅の歯医者さん、ミューズ矯正歯科です。
今回のテーマは「矯正治療後の後戻りの問題」です。
矯正治療しても歯並びが元に戻ってしまう…そんな意見を聞いた経験がある人も多いと思います。

これは後戻りと呼ばれる現象で、確かに矯正治療で動かした歯は元の状態に戻ろうとします。
このため、そのままにしておけばせっかく整えた歯並びも元に戻ってしまうでしょう。
最も、矯正治療ではそんな後戻りを防ぐための対処も行っています。

1. 「歯は動く」と認識しておくべき
矯正治療を行うと歯を支えている骨が吸収され、その影響で歯が動きます。
そして歯が動いた後は、その箇所で再び新しく骨が形成されて歯が固定します。
とは言え、矯正治療を終えた時点では歯の周囲の骨は弱いため、不安定な状態にあります。

このため、そのままの状態で生活していると顎の動きなどによって後戻りを起こしてしまうのです。
さて、このように歯が動くという現象は実は珍しいことではありません。
噛む動作によって歯がすり減れば歯の高さが変わりますし、歯ぎしりや舌癖によっても歯は動くのです。

ですから、そもそも「歯は動くもの」と認識し、その上で矯正治療後の後戻りに対処しなければなりません。

2. 矯正治療後の歯の動きを防ぐ2つのポイント
矯正治療後に歯が動いてしまうケースは2つあります。
1つは後戻りで、これは上記で説明したとおり矯正治療後は不安定で歯が動きやすい状態にあるからです。
いずれ安定はするものの、放っておけば確実に後戻りが起こってしまいます。

もう1つのケースは、矯正治療とは無関係にクセや習慣が原因で歯が動いてしまうケースです。
具体的には歯ぎしりや食いしばり、舌で歯を押し出すなどのクセが挙げられます。
つまり矯正治療後の歯の動きを防ぐには、「後戻り」と「日常生活のクセ」…これら2つへの対処が必要です。

3. 保定装置で後戻りを防ぐ
後戻りを防ぐため、矯正治療後は矯正装置の代わりに保定装置を装着します。
保定装置はリテーナーとも呼ばれており、整った歯並びを維持させるために欠かせないものです。
さて、このリテーナー装置は大きく分けて「可動式」と「固定式」の2つのタイプがあります。

可動式の特徴は自分で取り外しができることで、マウスピース矯正のように食事や歯磨きの時に外せます。
このため不自由さが少ないものの、取り外しできる点から普段でもつい外してしまう人が多いのです。
「矯正治療は終わったから少しくらい外しても大丈夫だろう」…そう思う人は残念ながら少なくありません。

実際に矯正治療後に後戻りしてしまった人の場合、
その原因として最も多いのが保定装置を外してしまったことです。
一方固定式の特徴は可動式とは全く逆で、自分で取り外しできないことです。

このため後戻りを防ぐ効果は高いものの、取り外しできない点からメンテナンスが重要になってきます。
一般的には固定式を一定期間装着し、その後可動式に交換するパターンが多いです。
矯正治療後はこうした固定装置を装着して後戻りを防ぎます。

4. 保定期間
保定装置を装着する期間…いわゆる保定期間は一般的に1年~3年ほどになります。
1年と3年では大きな差がありますが、ここまで差が生じるのは患者さんの年齢や矯正治療の内容、
さらには歯科医院の治療方針によって保定期間の長さが異なるからです。

保定期間中は定期的にメンテナンスのための通院が必要になりますが、
この時の費用は矯正治療の費用の中に含まれているため、虫歯などの治療をしない限りは無料です。

とは言え、歯科医院によっては矯正治療の費用提示時にメンテナンスの費用を含めていないかもしれません。
このため、保定期間の費用についてはあらかじめ歯科医院に直接確認するのが確実です。

5. 日常生活のクセによる歯の移動の対処
食いしばりや歯ぎしりは歯を動かす原因になるため、
これらのクセによって矯正治療後に歯並びが変化してしまう可能性があります。
特に歯ぎしりは睡眠中に起こるものですから、自分で対処するのは難しいでしょう。

この場合、対処として効果的なのがマウスピースタイプの保定装置です。
保定装置にはマウスピースタイプのものがありますが、
睡眠中に装着しておくことで歯ぎしりによる歯への衝撃を緩和することができます。

いかがでしたか?
最後に、矯正治療後の後戻りの問題についてまとめます。

1. 「歯は動く」と認識しておくべき :矯正治療後は歯が動きやすい上、歯ぎしりなどのクセによっても動く
2. 矯正治療後の歯の動きを防ぐ2つのポイント :「後戻り」と「日常生活のクセ」への対処がポイント
3. 保定装置で後戻りを防ぐ :矯正治療後に保定装置を装着して後戻りを防ぐ
4. 保定期間 :一般的に1年~3年ほど。患者さんの年齢や矯正治療の内容によって期間が異なる
5. 日常生活のクセによる歯の移動の対処 :マウスピースタイプの保定装置が効果的

これら5つのことから、矯正治療後の後戻りの問題について分かります。
矯正治療後の保定期間は、綺麗に整った歯並びを維持するための大切な期間です。
ここで保定装置の装着を疎かにしてしまうと、せっかくの矯正治療の効果がムダになってしまいます。
このため歯科医の指示に従って保定装置をきちんと装着し、後戻りが起こらないように対処しましょう。